こんにちは、ケイです。
金沢大学、大阪大学と続けて大学分析を行いましたが、引き続き、受験生に向けた大学分析をしていきたいと思います。
私は国公立薬学部に在学中であり、そんな私の視点から、千葉大学薬学部にについての分析を行っていきたいと思います。
分析の後には、千葉大学薬学部の入試情報も載せていきます。
それでは、最後まで読んでいってくださいね!
千葉大学について
薬学部の分析を行う前に、まずは千葉大学について紹介します。
千葉大学は、千葉県にある国立大学で、
- 西千葉キャンパス(教育、国際教養、法政経、理、工学部)
- 亥鼻(いのはな)キャンパス(医、薬、看護学部)
- 松戸キャンパス(園芸学部)
- 柏の葉キャンパス(園芸学部の農場)
以上4キャンパスがあります。
園芸学部の2キャンパスは、千葉県の北部、上野東京ラインやつくばエクスプレス沿いに位置しており、
西千葉キャンパスと亥鼻キャンパスは、千葉市の中心駅、千葉駅から2km圏内に位置しており、住宅密集地にあります。
学部は合計で10学部・18学科ある、総合大学となっています。
千葉大学の入試難易度は、国立大学のなかでも、旧帝大の次に難しいとされています。
千葉大学薬学部について
ここからは、千葉大学薬学部の方針や、入試情報について書いていきます。
千葉大学薬学部の方針について
千葉大学薬学部は、
- 薬学部・薬学科(6年制)
- 薬学部・薬科学科(4年制)
と、6年制と4年制が分かれています。
また、千葉大学薬学部の入学者選抜の基本方針として、
「薬学部の教育理念・目標に合致した学生を選抜するために,受験機会の複数化を保証」とあり、
その方針のもと、前期日程のほかに、後期日程を設定しています。
近年、国公立大学の間で後期日程を廃止するという流れがあります。
これは薬学部も例外ではなく、後期日程を設定している薬学部は次第に少なくなっているため、
現状、千葉大学は薬学部を、後期日程で受けられる数少ない国公立大学となっています。
千葉大学薬学部を受験する際の注意点
注意点としては、前期日程と後期日程では、受験できる学科が違います。
前期日程では、薬学科(6年制)と薬科学科(4年制)を一括で募集しています。
薬学科と薬科学科の進路振り分けは、3年次進級時に行われ、
本人の希望や成績で、どちらの学科に行くか決まります。
後期日程では、薬科学科(4年制)のみの募集となります。
また、学校推薦型選抜(校長からの推薦状が必要となる推薦入試)は、薬学科(6年制)のみの募集となります。
入試方式や日程によって、6年制か4年制、または一括募集なのかが異なるので、千葉大薬学部を受験する人は注意してください!
千葉大学のメリットについて
薬剤師国家試験の合格率が高い
千葉大学は、薬剤師国家試験の合格率が非常に高いことが知られています。
千葉大学6年制薬学部(新卒)合格率 | 薬剤師国家試験の全体の合格率 | 6年制新卒者の合格率 | |
第105回薬剤師国家試験 | 92.50% (37/40) | 69.58% | 84.78% |
第104回薬剤師国家試験 | 92.50% (37/40) | 70.91% | 85.50% |
第103回薬剤師国家試験 | 95.12% (39/41) | 70.58% | 84.87% |
第102回薬剤師国家試験 | 95.45% (42/44) | 71.58% | 85.06% |
第101回薬剤師国家試験 | 97.14% (34/35) | 76.85% | 86.24% |
合格率100%の年はないものの、6年制新卒者の合格率より十分に高く、
6年制を考えている人にとってはメリットとなるでしょう。
他学部と連携して行う授業がある
千葉大学薬学部には、「専門職連携」という授業があります。
「亥鼻IPE」と呼ばれている授業で、医・薬・看護・工学部合同で行われます。
(工学部は1年のみ、それ以外は1~4年次)
これは、専門職としての態度を養成すること、チームとして連携して動くこと、チーム員のお互いのことを学んでいくことを目的にしており、実際の患者さんと話すような機会もあります。
他大学でもこのような、患者と話し合うような授業があったりするのですが、千葉大学は圧倒的に早い時期である、
1年前期にこのような機会が与えられます。
このような授業により、専門職になる、という意識が高まります。
千葉大学薬学部の入試について
ここからは、千葉大学薬学部の入試の情報について書いていきます。
偏差値について
河合塾のデータによると、
- 薬学部一括(前期) 共通テスト得点率 80% 偏差値 62.5
- 薬科学科(後期) 共通テスト得点率 79% 偏差値 62.5
このようになっています。
難易度としては、旧帝大に匹敵するくらいの難易度となっております。
関東の国公立薬学部は、東京大学と千葉大学だけであり、
東大はご存知の通り、あらゆる学部をごちゃまぜで募集します。
そのため、実質的には関東で唯一の国公立大薬学部である千葉大の人気が高くなります。
共通テストは今年度入試が初めてであり、予測がつかないため、
特に共通テスト終了後に、共通テスト得点率が大きく変わることが予想されます。
例年センター後に使うことができるようになる、バンザイシステムなどを利用して、共通テスト得点率の目安を知っておくとよいでしょう。
一般入試
一般入試の日程はこのようになっています。
- 出願期間 令和3年1月25日~2月5日
- 前期日程学力検査実施日 2月25日
- 前期日程合格発表日 3月9日(前期日程)
- 後期日程学力検査実施日 3月12日
- 後期日程合格発表日 3月20日
前期日程
- 薬学科(6年制)と薬科学科(4年制)を一括募集
- 定員 70名
- 英語外部試験 利用しない
- 2段階選抜(足切り) なし
各テストの配点・科目はこちらです。
国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 外国語 | 合計 | ||||||||||
共通テスト | 国語 | 世B | 日B | 地B | 倫政 | 数1A | 数2B | 簿 | 情報 | 物理 | 化学 | 生物 | 英,(他言語) | ||
● | 選択1科目 | ● | 選択1科目 | 選択2科目 | ● | ||||||||||
100 | 50 | 50 | 50 | 100 | 100 | 450 | |||||||||
個別試験 | (数3含む) | 選択2科目 | ● | ||||||||||||
300 | 300 | 300 | 900 | ||||||||||||
合計 | 100 | 50 | 400 | 400 | 400 | 1350 | |||||||||
備考 | ●は必須科目 |
後期試験
- 薬科学科(4年制)のみの募集
- 定員 10名
- 英語外部試験 利用しない
- 2段階選抜(足切り) なし
各テストの配点・科目はこちらです。
国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 外国語 | 合計 | ||||||||||
共通テスト | 国語 | 世B | 日B | 地B | 倫政 | 数1A | 数2B | 簿 | 情報 | 物理 | 化学 | 生物 | 英,(他言語) | ||
● | 選択1科目 | ● | 選択1科目 | 選択2科目 | ● | ||||||||||
100 | 50 | 50 | 50 | 100 | 100 | 450 | |||||||||
個別試験 | 選択2科目 | ||||||||||||||
300 | 300 | ||||||||||||||
合計 | 100 | 50 | 100 | 400 | 100 | 750 | |||||||||
備考 | ●は必須科目 |
推薦入試
千葉大学薬学部の推薦入試は、学校推薦型選抜となるため、高校の校長からの推薦状が必要となります。
また、募集要項には、「将来大学院博士課程に進学し,生命科学を基盤とする薬学領域に関する研究に貢献することが期待できる人」とあるため、学部卒業後、博士課程に進学する人向けの入試方式となります。
11月中旬という、早い時期に行われる総合テストと面接、調査書などの提出書類や共通テストの成績により、合否判定が出されます。
定員は10名となっています。
日程は以下の通りです。
- 出願期間 令和2年11月2日~5日
- 総合テスト 11月14日
- 面接 11月15日
- 合格発表 令和3年2月9日
- 入学手続き 2月17日
配点や科目は、現時点で公開されておらず、未公開だと思われます。
過去の入試データについて
過去の入試の倍率
ここからは、過去3年分の過去の入試の情報を掲載していきます。
(合格者平均点については、昨年分のみです。)
薬学部 薬・薬科学科(一括募集)前期試験一般入試の倍率
志願倍率(志願者数/募集人員) | 実質倍率(受験者数/合格者数) | |
令和2年度入試(2020) | 4.79倍(335/70) | 3.99倍(307/77) |
平成31年度入試(2019) | 5.67倍(397/70) | 4.82倍(366/76) |
平成30年度入試(2018) | 6.45倍(387/60) | 5.31倍(361/68) |
薬学部 薬科学科 後期試験一般入試の倍率
志願倍率(志願者数/募集人員) | 実質倍率(受験者数/合格者数) | |
令和2年度入試(2020) | 13.8倍(138/10) | 2.88倍(46/16) |
平成31年度入試(2019) | 14.5倍(145/10) | 3.26倍(62/19) |
平成30年度入試(2018) | 16.2倍(162/10) | 5.00倍(75/15) |
薬学部 薬学科 推薦入試の倍率と実際の合格者数
志願倍率(志願者数/募集人員) | 合格者数 | |
令和2年度入試(2020) | 4.4倍(44/10) | 10名 |
平成31年度入試(2019) | 4.7倍(47/10) | 10名 |
平成30年度入試(2018) | 5.3倍(53/10) | 10名 |
過去の合格者平均点
千葉大薬学部の、令和2年度入試(2020)入試の合格者平均点は、以下の通りです。
昨年の前期試験は、今年度入試とは配点が異なり、
センター試験450点、個別試験400点の、計850点で合否判定を行っていました。
- 前期試験 612点(850点満点中)
- 後期試験 591点(750点満点中)
千葉大は合格者のセンター平均点数と個別平均点数が公開されていないため、
他の記事のようにセンター試験得点率や個別試験得点率を出すことはできません。
ここからはあくまでも推測になります!
一般的に、どの大学においても、個別試験は60%取らなければ合格できないと言われています。
これをもとに計算すると、
- 前期試験 合格者平均センター試験得点率 82%
- 後期試験 合格者平均センター試験得点率 91%
このような計算結果になります。
後期試験については、5~6ポイント高く出すぎているかな、とは思いますが、前期試験については妥当な値が出ていると考えています。
最後に
ここまで千葉大学薬学部について、まとめました。
ここでの情報をうのみにすることなく、必ず情報は自分で確認してください!
以下、参考資料です。
千葉大学令和3年度一般入試募集要項
http://www.chiba-u.ac.jp/exam/gakubu/annai_boshu.html
千葉大学薬学部令和3年度推薦入試募集要項
http://www.p.chiba-u.jp/admission/index.html
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
進路選択の参考になれば、嬉しい限りです。
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